弁理士が年収1,000万円を手堅く目指すには?

年収
トンボ
トンボ

弁理士なら年収1,000万円も夢じゃないんですよね?!

カブト
カブト

夢ではないけど、そう簡単でもないよ。 

弁理士が昔ほどオイシイ職業ではなくなったのは事実ですが、その一方で、年収1,000万円を超える弁理士がそれなりに存在するのも事実です。

これから弁理士を目指す人、特許事務所に転職する人にとって、やはり年収1,000万円というのは1つの目標になるのではないでしょうか?

そこで、この記事では、弁理士が年収1,000万円に手堅く到達する方法についてまとめました。

あっと驚く裏技があるわけではありませんので(笑)、あしからず。

ステップ1:いい指導者から基礎を学ぶ

最初の入り口を間違えてしまうと、年収1,000万円どころか、弁理士として成長していく芽を摘み取られるおそれがあります。

なので、年収1,000万円を目指す場合(目指さない場合もですが)、最初にいい指導者から明細書作成や中間処理の基礎をきちんと学ぶことが非常に重要です。

弁理士の仕事内容とは?『明細書作成』ってこんな仕事です
弁理士の仕事において、『明細書作成』と呼ばれる業務はもっとも基本的かつ重要なものです。明細書作成とはどんな業務なのか、クレームって何なのか、どんな能力が必要なのか、について説明します。
弁理士の仕事内容とは?『中間処理』ってこんな仕事です
弁理士の仕事において、『明細書作成』と並ぶ主要業務と言えば『中間処理』です。中間処理とはどんな業務なのか、また、中間処理をこなすにはどんな能力が必要なのか、について説明します。

弁理士や特許技術者として成長していくのに、すべての土台となるのは明細書作成と中間処理の能力です。

最初におかしな指導を受けてしまうと、あなたがいくらがんばっても、いくら適性があったとしても、変なクセがついてその先ずっと苦労することになります。

「そんなこと言われても、指導者は自分で選べないし、いい指導者かどうかなんて最初はわからないよ~」ってなりますよね。

残念ながらその通りで、いい指導者に巡り合えるかどうかは運任せなところがあります。

いい指導者に当たるように、あなたにできることを3つほど挙げておきます。

面接時に自分の指導者を確認する

転職活動時に特許事務所の面接を受ける場合、自分の指導者が誰なのかを聞いておくようにしましょう。

「貴所で働かせいただくことになった場合、私を指導してくださるのはどなたでしょうか?」と聞けば、特に失礼でも何でもありません。

普通、面接には所長や副所長(パートナー)のほかに、あなたの配属予定先のグループリーダーが出席しているはずです。

そのグループリーダーがよさそうかどうか、あなたの感性と勘でしっかり判断しておきましょう。

所長の指導が受けられる特許事務所に入る

中堅(所員数十名程度)以下の特許事務所なら、所長が新人を直接指導するところもあるので、そういう事務所を狙うのも1つです。

所長を務めているほどの人であれば、これまでに何人もの人間を指導してきたはずですし、実務能力も一定レベル以上であることは保証されています。

性格的に問題があったりするかもしれませんが(笑)、実務的な面においては良質な指導を受けられる可能性が高いです。

転職エージェントの中ではリーガルジョブボードが中小の特許事務所の求人も充実しているので、この手を使う人はぜひ利用したいものです。

トンボ
トンボ

確かに所長直々に教えてもらったら伸びそうな気がするなぁ。

大手特許事務所に入る

大手特許事務所は教育体制がそれなりに整っているところもあるので、最初の転職先としては無難だと思います。

とは言え、いい指導が受けられるかどうかは、結局、どのグループに配属になるかによって左右されます。

仮にグループリーダーがいまいちのグループに配属になった場合は、いろんなグループの仕事を積極的に手伝うようにしましょう。

そうすれば、ほかのグループリーダーの指導を仰ぐことができますし、あなたのことを気に入って引き抜いてくれるグループリーダーが現れるかもしれません。

自分のことを評価してくれる人って、自分も尊敬できる人であることが多いもの。できれば、そういう人の下で働きたいですよね。

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ステップ2:リーダー職を目指して精進する

特許事務所に入って最初の3年程度は修業期間です。

修業期間を経て、明細書作成や中間処理を一通りこなせるようになったら、弁理士や特許技術者としての土台はできたことになります。

ここまで来れた人は、まず指導者に感謝をしましょう(笑)。

さて、ここからあなたが年収1,000万円を目指す方法は2つあります。

【年収1,000万円を目指す方法】
 方法A:処理件数を増やして年収1,000万円を目指す
 方法B:リーダー職になって年収1,000万円を目指す

方法Aは、明細書作成や中間処理をひたすらにこなして、売り上げを伸ばすことで年収1,000万円を目指すものです。

弁理士や特許技術者が年収を増やすために売り上げを伸ばすのは当然のことですが、それを年収1,000万円レベルまでやるとなると大変です。

おそらく、深夜残業や休日出勤をして仕事時間を確保しないと達成は難しいと思います。

カブト
カブト

僕には無理です。

それに、歳をとって体力や知力のピークが過ぎ、売り上げを伸ばせなくなってしまうと、年収は下がっていくことになります。

そこで、私がオススメしたいのが方法Bです。

方法Bは、自分で明細書作成や中間処理をこなすよりも、リーダー職の役割をこなすことで年収1,000万円を狙うものです。

具体的には、クライアントに対する窓口となって仕事を受注し、特許面談に同行し、仕事をグループのメンバーに割り振ります。また、明細書のチェックなど、後進の指導や教育も行います。

要するに、リーダー職っていうのは管理職なので、黙々と自分の仕事だけをやる職人のような弁理士を目指したい人には向いていません。

しかし、年齢と経験の積み重ねとともに、それまで培ってきた明細書作成や中間処理のノウハウを後進に与える側に回っていくのは、ある意味自然ですし、年収も安定します。

では、リーダー職を目指すためには何をすればいいのか、3つほど挙げてみました。

特許面談でリード役を務める

クライアントとの特許面談では、特許事務所側はリーダーと担当者、クライアント側は発明者と知財担当者が出席するのが通常です。

そして、リーダーが主に面談をリードして話をまとめていきます。これができるからこそ、リーダーはクライアントの信頼を得て、リーダーという立場を任されているのです。

私が思うに、リーダーの一番重要な役割はここにあります。

明細書作成や中間処理という書類作成業務はできても、コミュニケーションが苦手で面談をうまくこなせないという弁理士や特許技術者は多いのです。

弁理士に必要なコミュニケーション能力とは?
弁理士は書類作成が主な仕事なので、どちらかと言うと話し下手な人が多いです。しかし、弁理士として一人前になるには、コミュニケーション能力も欠かせません。弁理士にはどんなコミュニケーション能力が必要なのでしょうか?

あなたが特許面談の場で、積極的に発言をしリード役を務められるようになれば、クライアントとリーダーの双方から信頼が得られるようになります。

そうすれば、「リーダーになるにふさわしい」という評価があなたについてくるようになります。

カブト
カブト

僕が一番苦労したのは面談かな。いつもイヤな汗をかいてたな~(笑)。

後進を指導する

特許事務所って人間関係がドライなところが多く、「自分の仕事さえこなせばいい」という風潮が割と強いです。

しかし、リーダー職を目指す人であれば、自分の持っている知識やノウハウを後進に積極的に教えてあげましょう。

上からも下からも評判が上がることで、おのずとあなたの名前がリーダー候補として挙がるようになると思います。

「人に教える」というのは自分の理解にもつながりますし、あなたが将来リーダーになったときのいい練習となります。

弁理士資格を取得しておく

リーダー職になるには、弁理士であることが必須条件となっている特許事務所が多いです。

特許技術者のままだといくら優秀でも、明細書作成者止まりになってしまい、方法Aでしか年収1,000万円を目指せなくなってしまいます。

このステージにたどり着くまでに弁理士資格は取得しておきましょう。

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ステップ3:あなたを評価してくれる特許事務所を探す

ステップ2の「特許面談でリード役を務める」、「後進を指導する」、「弁理士資格を取得しておく」ができれば、あなたはもう立派な年収1,000万円プレーヤーです。

トンボ
トンボ

ここまでこれたら安泰ですか?

カブト
カブト

そうだね。特許業界で食いっぱぐれることはないだろうね。

今の特許事務所で年収1,000万円に手が届きそうなら、そのまま今の特許事務所でがんばりましょう。

ベテラン弁理士でもクライアントによっては評価が変わる可能性はあるので、今の特許事務所で今のクライアントを担当しながら、年収1,000万円を目指すのが一番手堅いです。

ステップ2をクリアしているのに、「年収1,000万円なんて夢のまた夢」、「リーダー職はしばらく空きそうにない」といった状況なら、転職を検討しましょう。

ここで気を付けなければならないのは、いくらあなたが優秀でも、転職の際には年収が下がることが多いということです。

また、最初は前職の年収が保証されていても、2年目以降の見直しで下がる場合もあります。

内定時に提示される年収も大事ですが、それ以上に、その後、どういうタイミングで、どういった評価基準で年収の見直しが行われるかを事前にしっかり確認しておきましょう。

「自分で年収の話はしづらい」という人は、先ほど紹介したリーガルジョブボードなら年収交渉も代わってやってくれますし、希望すれば面接にも同席してくれます。

面接の場に第三者がいることで、特許事務所側も発言に慎重になるでしょうから、「言った言わない」のトラブルがあとで生じることはないでしょう。

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独立開業という手は?

最後に、弁理士資格を持っている場合は独立開業という選択肢もありますが、年収アップだけを求めて独立すると「思っていたのと違う…」ということになりかねません。

詳しくはこちらの記事に書いていますので、独立開業の検討はもろもろのことも考えて慎重に検討しましょう。

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弁理士資格の最大の魅力は「独立開業がしやすい」ということにあるでしょう。弁理士が独立開業に向いている理由、それなのに私が独立をためらっている理由などについて書いてみました。
トンボ
トンボ

弁理士になっても年収1,000万円は楽じゃなさそうですね…。

カブト
カブト

今の世の中、楽に1,000万円稼げる仕事はないと思うよ。