弁理士試験は独学でもなんとかなりますか?
予備校に頼らずに最終合格を勝ち取るのはまず無理だと思うよ。
弁理士を目指そうと決めたものの、予備校の料金にドン引きして、「とりあえず独学でやってみようかな」と考えたことのある人、私だけでしょうか?(笑)
この記事では、「弁理士試験に独学で合格できるの?」という質問に対して、独学も試したことのある私が回答したいと思います。
ちなみに、ここで言う『独学』とは、市販の書籍のみで勉強することを意味します。予備校の通信講座は独学には含みませんのでお間違いのないよう。
弁理士試験の内容について詳しく知りたい人は、先にこちらの記事をどうぞ。
弁理士試験は独学で合格できる?
弁理士試験は1次~3次試験まであり、1次が短答試験、2次が論文試験(必須科目+選択科目)、3次が口述試験となっています。
各試験を独学で突破できるものなのか、その答えを先に言ってしまうとこうなります。
- 短答試験:独学でも何とかなる
- 論文試験(必須科目):独学ではほぼ無理
- 論文試験(選択科目):独学で十分
- 口述試験:独学で十分
順番に詳しく説明します。
短答試験
短答試験は、科目数が多く、合格率が約20%と決して簡単ではありません。
しかし、短答試験に特別なテクニックは不要なので、やり方さえ間違えなければ、独学でも合格できる可能性は十分にあります。
実は、私も半年間会社勤めをしながら独学で短答試験の勉強に励んだことがあります。
残念ながら合格点に1点届かず結果は出せなかったのですが、「うまくやれば短答試験は独学で何とかなる」という手応えをつかむことができました。
短答試験を独学で突破する勉強方法については、こちらの記事にまとめていますので、興味のある人は参考にしてください。
私の失敗も踏まえて考えた勉強法です。
論文試験
論文試験には、必須科目(特許法、実用新案法、意匠法、商標法)と選択科目(機械、化学、情報など)があります。
論文試験の合格率は約20%と短答試験と同程度ですが、短答試験を突破した受験生の中で20%なので、実際の難易度は数字以上です。
特に論文試験の必須科目は、弁理士試験の山であり、独特のテクニックが必要となるので、独学で突破するのは極めて困難です。
論文試験で合格点を取るには、予備校で重要な論点や答案の書き方を学び、自分の書いた答案を採点してもらうという経験が欠かせないでしょう。
一方、選択科目は、大学時代の専攻に応じて選ぶのが一般的で、基本的な専門知識があれば解ける問題なので、独学で十分です。
ちなみに、選択科目については、修士などの資格で免除になる人がかなり多いです。
口述試験
口述試験は、過去問をしっかりやっておけば、独学で十分突破できます。
一時期やや難化したこともありましたが、最近は100%に近い合格率で落ち着いており、短答試験と論文試験を突破してきた人が特に心配する必要はありません。
ただ、独特の緊張感はあるので、最低1回は口述模試を受けて場慣れしておくことをオススメします。
弁理士試験合格を本気で狙うなら予備校に申し込むべき
弁理士試験で最終合格を果たすには、独学だけでは厳しく、予備校に申し込むべきです。
「でも、予備校の弁理士講座は高すぎる!」と二の足を踏んでいる人もいるのではないでしょうか?私がまさにそれでした(笑)。
しかし、どうせ予備校を利用するなら、基礎講座から実践講座まで含まれているパックコースに最初から申し込むのが得策です。
その理由は次の2つ。
- 試験勉強のペースがつかめる
- 結果的にお金や時間の節約になる
試験勉強のペースがつかめる
長期にわたる弁理士試験の勉強のペースを、自力で確立するのは難しいです。
その点、予備校のパックコースに申し込めば、カリキュラムに沿って勉強を進めるだけで、試験までに一通りのことがきちんとこなせるようになっています。
効率の悪い勉強の仕方で時間を無駄にし、重要箇所の勉強がおろそかになってしまうということがありません。
ただし、パックコースのカリキュラムは、1~2年の短期間で合格することを目標にしているため、かなりきつめのペースです。覚悟してください。
その代わり、パックコースをやり遂げれば、合格が視野に入るようになっているので、ほかのことには手を出さずに、とにかくカリキュラムにしがみついてがんばってください。
なお、予備校の費用を抑えるため、論文試験の講座だけ申し込むということも考えられますが、あまりオススメしません。
単独講座に申し込むだけだと、全体のスケジュールを自分で管理する必要が生じ、勉強のペースが乱れがちになります。そもそも、自分でスケジュールを立てるのは簡単ではありませんしね。
確かに自分でスケジュールなんて立てられないな…。
結果的にお金や時間の節約になる
大手予備校の弁理士講座のパックコースは、数十万円以上の出費となります。
私はそれをケチって、とりあえず独学での勉強を始めましたが、半年間の独学のあと、結局予備校のパックコースに申し込みました。
それなら、最初から予備校に通ったほうが安上がりだったという話ですよね(苦笑)。
また、いざ予備校に通うと、自分の勉強の仕方が「木を見て森を見ず」の状態であることを実感しました。
目の前のことに必死になり、さほど重要でないところに多くの時間を費やしたり、逆に大事な論点を見逃したりしていました。
短答試験なら独学で何とかなるとは言ったものの、プロの講師の講義を受けたほうが効率がいいのは明らかです。
私のように費用をケチって独学にチャレンジすると、結局お金も時間も無駄にしてしまう可能性が高いので、みなさんはやめておいたほうがいいと思います。
あと、予備校に大金を払うことで、「絶対に元を取るぞ!」というモチベーションが生まれ、アクセルを一気に踏み込むことができました(笑)。
数十万だなんて、そんな貯金がありません…。
じゃあ、オンライン予備校を利用したらどうかな?
独学の代わりにオンライン予備校を使ってみては?
「予備校のパックコースに申し込んだほうがいいのはわかったけど、もう少しなんとか安くならないの?」という人にオススメなのがオンライン予備校です。
弁理士講座を提供しているオンライン予備校には、『資格スクエア』、『スタディング』、『アガルートアカデミー』があります。
オンライン予備校を利用すれば、大手予備校の半額以下でパックコースを受講することができるので、独学を検討していた人の代替案としては最適だと思います。
特に、資格スクエアは大手予備校にも引けを取らない質・量でありながら割安な価格、スタディングは圧倒的な低価格(79,800円)が魅力なので、私もオススメしています。
オンライン予備校が安いのは、教室の家賃や広告費などを削っていることが理由であり、講義のクオリティは問題ありませんのでご心配なく!
それでも、「大手予備校じゃないとちょっと心配」という人は、LECの『スマート攻略コース』というオンライン講座を選択するという手もあります。
オンライン予備校よりは高いですが、LECのほかの講座と比べるとかなり割安に申し込むことができます。
>>資格スクエアの無料資料請求はこちら
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ここまで読んでも「やっぱり独学でやってみたい」という人は、最低限必要な参考書をこちらの記事で紹介していますので、参考にしてください。
以上、独学での試験勉強を考えていた人の参考になれば幸いです。
やっぱり予備校に申し込むか…。
最後は覚悟を決めようね(笑)。