弁理士の年収を能力レベル別に見てみると?

年収・労働環境
トンボ
トンボ

特許事務所では年収ってどんな感じで増えていくんですか?

カブト
カブト

それは能力次第だから一言で答えるのは難しいなぁ。

弁理士の年収については、当ブログでも取り上げたことがあります。

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どちらの記事も反響が大きく、弁理士という職業を検討するにあたって、やはり年収を気にしている人が多いことがうかがえます。

そこで、この記事では、弁理士や特許技術者の能力を4つのレベルに分類したうえで、それぞれのレベルでどの程度の年収が見込めるのかについてお話したいと思います。

中堅(所員が数十人~100人程度)や大手(所員が100人程度以上)の特許事務所を念頭に置いて書いていますが、小規模の特許事務所でもだいたい似たような感じになると思います。

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レベル1:特許業務の未経験者

レベル1は、特許業務未経験の人です。

弁理士であろうと無資格の特許技術者であろうと、実務経験ゼロの新人であれば、バリバリと仕事をこなすことは要求されません。

その代わり、新人の能力は未知数であることやしばらく戦力にならないことを見越して、最初の年収は低めに設定されることが多いです。

同じ新人同士でも、前職での経験や年収に応じて待遇はかなり異なります。

例えば、前職がメーカーの技術者で弁理士試験にも合格している人なんかは、年収600万円以上を提示されることもあります。一方、新卒や社会人経験ゼロであれば、年収300万円前後が一般的です。

レベル2:特許業務をこなすのに上司チェックが必要な人

レベル2は、明細書作成や中間処理といった特許業務をそれなりにこなせるようになってきたけど、まだ上司のチェックが必要な人です。

4.弁理士の主要業務(明細書作成と中間処理)を具体例で説明してみると?
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クレーム、明細書、意見書といった書類をそれっぽくは書けるけど、発明の本質の見極めが甘い人、意見書に間違ったことは書いていないけど説得力がないという人などがレベル2の典型です。

また、書類作成は得意でも、コミュニケーションが苦手でクライアントとの面談が苦手なために、レベル2止まりという人も結構多いです。

今回分類したレベル1~4の中では、レベル2の弁理士や特許技術者が圧倒的に多いです。

レベル2の人は売り上げに応じて年収が決まるため、処理件数の多い人であれば年収700~800万円程度は稼げる一方、処理件数の少ない人は年収500万円に満たないこともあります。

レベル2に長く留まっていると、処理件数にも限界があるため年収が伸び悩みますし、いつまでも上司にチェックされる状況に嫌気がさしてくるかもしれません。

特許事務所に勤務している限りは、次のレベル3にできるだけ早く到達することを目標にしたいものです。

レベル3:面談も含めて特許業務を一人でこなせる人

レベル3は、クライアントとの面談も含めて、明細書作成や中間処理といった特許業務を一人でこなせるようになり、弁理士や特許技術者として一人前と認められる人です。

ただし、特許技術者の場合、能力的にはレベル3に達していても、クライアントによっては無資格の特許技術者が担当することを認めないところもあり、独り立ちが難しいこともあります。

このように、特許事務所で働いていると、「これは弁理士じゃないと・・・」というシーンが結構出てきますので、弁理士資格を取得しておいたほうがいろいろと可能性は広がりますよ。

6.弁理士と特許技術者の違いは?弁理士になることのメリットは?
トンボ 弁理士でなくても特許事務所で働けるんだったら、苦労して弁理士になる意味はあるんでしょうか? カブト そこをどう考えるかは、人それぞれかなぁ。 下の記事でも書いたように、...

レベル3になれば、かなり自分の裁量で仕事をさせてもらえるようになるので、やりがいもありますし、マイペースで仕事が進めやすくなるというメリットもあります。

レベル3になるには、クライアントの信頼を得る必要があるため、特許業務に関する能力だけでなく、コミュニケーション能力や人柄なども重要となってくるでしょう。

早い人であれば3年ぐらいでレベル3に到達しますが、5年程度でレベル3になれれば上等だと思います。何年経ってもレベル2止まりの人もたくさんいます。

レベル3であれば、年収700万円以上は堅いですが、1,000万円の大台を目指すなら、レベル4へのレベルアップを図りたいところです。

また、特許事務所側もレベル3の人材はそう簡単に手放せないでしょうから、給与交渉の余地も出てきますし、発言力を持つこともできるでしょう。

レベル4:リーダー職が務まる人

中堅や大手の特許事務所では、弁理士と特許技術者からなる技術部門がいくつかのグループに分けられているのが一般的であり、各グループにはグループリーダーが配置されています。

レベル4は、リーダー職を務めることができる人です。

リーダー職は、仕事の割り振りや後進の育成、クライアントに対する窓口業務などがメインとなり、自身で実務をこなす程度は減ってきます。一般企業の中間管理職に近いイメージです。

レベル4の中でも、特に経営に対する貢献度が高かったり、人望が厚い人は、パートナーとして経営陣に加わることもあるでしょう。

リーダー職は弁理士資格を持っている人に限定されるのが普通なので、特許技術者だといくらがんばってもレベル3止まりということになります。

リーダー職になると一気に責任も大きくなる分、年収1,000万円は手堅いでしょう。

中にはリーダー職の中間管理職的な仕事を嫌がって、あえてレベル3に留まる人もいます。レベル4を目指すかどうかは、あなたの価値観で決めればよいと思います。

トンボ
トンボ

「とりあえずレベル3を目指そう!」ってことですね。

カブト
カブト

そうだね。あと、できれば弁理士も目指そうね。