7月1日って『弁理士の日』らしいですね。
よく知ってるね!僕も最近知ったばかりなのに(笑)。
「7月1日の『弁理士の日』を一緒に盛り上げませんか!」
…と、弁理士の内田先生からお誘いをいただき、「知財業界のライバル」というお題で記事を書かせていただくことになりました。
っていうか、『弁理士の日』なんてあるんですね。知りませんでした…(笑)。
内田先生、貴重な情報とお誘い、ありがとうございました!
「知財業界のライバル」だと少し書きづらいので、「弁理士のライバル」という趣旨で書かせてもらいました。
弁理士のライバルその1:ほかの弁理士
弁理士にとって最も現実的なライバルと言えば、競合である「ほかの弁理士」、特に「ほかの特許事務所の弁理士」でしょう。
特許事務所とクライアント(主に企業知財部)との付き合いは長年にわたることが多く、激しく仕事を奪い合うという雰囲気は表面的にはそれほどありません。
しかし、水面下で厳しい競争があるのは事実です。
企業知財部が、依頼を出す特許事務所を絞り込んでいく動きも見られますし、独立開業した弁理士が、勤務していた特許事務所のクライアントを奪っていくというような話もあります。
ただ、ほかの弁理士は、単なる競合「他者」ではなく、いざというときに頼りになる「仲間」でもあります。
弁理士同士の横のつながりも大事にしたいものです。
弁理士のライバルその2:特許庁の審査官
ある意味、「特許庁の審査官」も弁理士のライバルと言えるでしょう。
クレームを書くとき、補正案を考えるとき、意見書を書くとき、いつも弁理士の頭の中にあるのは、「審査官ならどう判断するか」ということです。
しかし、審査官が仮想敵のごとく存在しているからこそ、弁理士も日々精進できるし、よりよい権利を取得することができるのかもしれません。
弁理士のライバルその3:弁護士
弁理士は、一部の訴訟で訴訟代理人を務めることができます。その一方で、弁護士資格を有していれば弁理士の業務をすることも可能です。
つまり、弁理士と弁護士は業務が重なり合うことがあり、ライバルになる可能性もあります。
ただし、現実的には、同じ訴訟業務をするにしても、弁理士が担当する部分と弁護士が担当する部分とは住み分けができています。
それに、弁理士の主業務である特許業務は理系の素養が必要なので、文系出身者が多い弁護士が積極的に進出してくることはないでしょう。
商標は文系出身者が多い弁護士にもとっつきやすい分野でしょうから、将来的に商標分野では、弁理士と弁護士との間に火花が散ることもあるかもしれません。
弁理士のライバルその4:クライアント
クライアント(主に知財部員)には弁理士資格を持っている人も多いですし、勉強熱心な人も多いです。
特許事務所の弁理士は、クライアントに評価してもらってこそナンボの職業なので、少なくともクライアントに付加価値を提供できる存在でなければなりません。
そういう意味では、特許事務所の弁理士は、クライアントをライバルと思って精進することも必要でしょう。
弁理士のライバルその5:AI(人工知能)
最近よく話題になりますが、AIが弁理士業務の一部を代替することは十分にあり得る話であり、強力なライバルかもしれません。
ただ、弁理士業務のコアな部分は、AIにすぐに取って代わられるような定型的なものではない、と私は考えています。
むしろ、AI弁理士が作業的な部分を担ってくれれば、人間弁理士は知的業務に集中できるようになり、仕事がより面白く楽になるかもしれないという期待のほうが大きいです。
以上、パッと思いつくライバルを挙げてみました。
AIはなかなか手ごわそうですよね。
最近は特許翻訳でもAIの精度向上が著しいって評判だよ。