カブト先生、最近忙しそうですね。
年度末でちょっとバタバタしててね。
年度末に仕事が忙しくなるのは、日本の風物詩。
弁理士も例外ではなく、年度末になると夜遅くや休日も電気がついている特許事務所は多いです。
とは言え、事務所や担当クライアントによって年度末の忙しさは差が大きいです。
特許事務所の年度末事情についてお話します。
特許事務所の年度末の忙しさはマシになりつつある
特許事務所が年度末に忙しくなるのは、クライアントから「年度内に特許出願を完了したい」という依頼が集中するからです。
知財部の年度予算をできるだけ消化しておきたいとか、発明者が出願件数のノルマをこなすために飛び込み出願するというのが主な理由です。
以前はそういう話をよく知財部の方から聞きましたし、実際、3月や9月に出願が集中する傾向が強かったです。
しかし、最近は多くの知財部で出願の絞り込みを行っており、数字合わせのために年度末に集中的に出願する会社は減りました。
このため、「年度末だから忙しい」という傾向はある程度残っているものの、かなりマシになってきた印象を受けます。
実際、私が勤務している特許事務所ではメインクライアントが5社ありますが、相変わらず年度末に依頼が激増する会社は1社だけです。
その代わり、各クライアントの所属業界の展示会や学会が開催される前には、「公開される前に出願したい」と依頼が集中することはままありますけどね。
以前は年が明けると一気にドタバタモードでしたが、最近はそんなことはなくなりました。
特許事務所もクライアントを選ぼう!
クライアント側の事情が変わっただけでなく、特許事務所側の対応も変化してきたように思います。
以前は大手特許事務所を中心に「依頼があれば無理してでもすべて受注する」という事務所が多かったですが、最近は「無理な依頼はお断りする」ところも増えています。
私の偏見もかなり入ってますが(笑)、年度末に集中的に依頼を出すようなクライアントは、あまり特許事務所側の事情は考慮してくれず、単価も低めな厳しいところが多いです。
「無理して対応」→「クライアントに気に入られる」→「また無理な対応を迫られる」という悪循環から抜け出す方法として、「無理な依頼はお断りする」という対応は至極真っ当かと思います。
もちろん、断るという対応にはリスクがあります。仕事を大きく減らされるかもしれませんし、場合によっては切られるかもしれません。
そこの判断は難しいところですが、個人的には「クライアントを選ぶ」という姿勢を持った特許事務所がもっと増えてもいいのではないでしょうか。
そうすれば、理不尽なクライアントが淘汰され、弁理士業界の未来は明るくなる!
あれ?年度末の話から大きく逸れちゃいましたね(笑)。
失礼しました!
依頼を断るなんて勇気がいりそうですね。
そこは慎重に判断しないとね。