特許事務所は残業が多くて休みも取れないって本当?!

年収・労働環境
トンボ
トンボ

特許事務所は忙しい職場と聞いたんですが本当ですか?

カブト
カブト

慢性的に忙しい事務所もあるけど、そうでないところも多いよ。

特許事務所への転職を検討している人の中には、「残業は多いの?」、「休みは取れるの?」といった心配をしている人も少なくないと思います。

私が特許事務所への転職活動をしていたときには、誰から聞いた話かは忘れてしまいましたが、「特許事務所は不夜城みたいなところが多いよ」と脅された記憶があります(笑)。

そういう特許事務所があるのも事実ですが、それはごく一部の事務所の話なので、過剰に心配する必要はありません。

この記事では、特許事務所の残業事情と休暇事情についてお話したいと思います。

高給になるほど忙しい?

弁理士であろうと特許技術者であろうと、特許事務所では処理件数(売り上げ)に応じて年収が決められます。

6.弁理士と特許技術者の違いは?弁理士になることのメリットは?
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処理可能な件数と労働時間は、おおむね比例関係にあるので、しっかり稼ごうと思えば労働時間を投入せざるを得ません。

つまり、年収を上げるためには、より長い時間働く必要があり、その結果、残業が多く、休みも少なくなりやすいです。

しかし、別の捉え方をすると、短時間で多くの仕事をこなせる処理能力の高い人であれば、残業をほとんどせず、休みもしっかり取って、そこそこの給料を得るということも可能です。

私の個人的な感覚では、センスのある人なら、毎日定時帰りでも年収700~800万円程度なら十分可能です。

ただし、年収1,000万円超えを目指そうと思えば、人並み以上の仕事をこなす必要があります。そのボリュームを残業せずにセンスだけで乗り切るのは難しいでしょう。

ちなみに、中堅や大手の特許事務所でリーダー職になれば、処理件数ではなく事務所への総合的な貢献度で評価が決まり、労働時間と年収の相関関係は低くなります。

「じゃあ、リーダー職になれば高給取りでも早く帰れるのか?」と言えば、そういうわけでもありません。一般的にリーダー職の弁理士は多くの仕事を抱えており、慢性的に忙しい人が多いです。

まとめると、大雑把な印象ですが、年収800万円前後に壁があり、その壁を超えようと思うと役職に関係なく慢性的に忙しくなる人が多い気がします。

特許事務所の年収について詳しく知りたい人は、以下の記事が参考になるかと思います。

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大手特許事務所のほうが忙しい?

次に、特許事務所の規模による忙しさの違いについて、ざっと傾向をお話します。

所員が100名程度以上の大手特許事務所は、常に仕事があふれている状態のことが多く、慢性的に忙しいところが多いです。

大手特許事務所はさっさと辞めるべき?
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なぜなら、大手特許事務所は多くの所員を養うために、複数の大手クライアント(大企業の知財部)から大量の案件をコンスタントに受注しており、絶え間なく新しい仕事が入ってくるからです。

もちろん、個人の能力差やどういうクライアントの仕事を担当しているかによって忙しさに差があり、中には毎日きっちり定時帰りという人もいます。

しかし、大手特許事務所でそういう態度を貫くと、「あいつは余裕がありそうだ」と思われ、忙しいグループの仕事を回されるなんてこともままあります。

特許事務所は基本的に個人プレーの世界なので、自分の仕事さえきちんとやっていれば文句を言われることは基本的に少ないですが、大手になるとそのあたりの空気を読む必要が出てきます。

一方、中堅(所員数十名程度)や小規模(所員20名程度以下)の特許事務所は、「忙しいときもあるけど、暇なことも結構あるよ」というところが多いです。

大手特許事務所は、大手クライアントの大口の仕事に対応できるように所員を増やしているうちに組織が大きくなっていったと考えられます。

反対に、現状のマンパワーの範囲で無理なく仕事を受注しているような事務所が、中堅や小規模にとどまっていると考えられます。

なので、中堅や小規模の特許事務所では慢性的に忙しいことはあまりなく、ときには仕事が途切れて暇になることもあると思われます。

ただし、規模が小さすぎると、仕事を振れる人数がそもそも少ないために、仕事の受注状況によって各個人の勤務状況も振り回されやすくなります。

プライベートを優先したいなら中堅の特許事務所が一番のように思います。

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長期休暇は取れるのか?

大企業であれば、正月休み、ゴールデンウィーク、夏休みに、それぞれ1週間~10日程度の長期休暇が取れるところが多いですよね。

しかし、特許事務所ではそういうところは少ないです。特許庁の営業日と合わせてほぼカレンダー通りとしているところが多く、独自の休暇と言えば正月と夏休みにプラス2、3日ある程度です。

とは言っても、有休を消化して長期休暇を取る人も多く、別に長期休暇が取れないわけではないのでご安心を。

特許事務所での仕事は個人プレーの要素が大きいので、企業で働いている場合よりも休みの調整はしやすく、これは特許事務所の大きなメリットだと思います。

結局はそれぞれの特許事務所次第

特許事務所の残業事情と休暇事情について大まかな傾向を話してきましたが、それぞれの特許事務所の所長の方針や雰囲気によるところが大きく、結局は事務所次第ということになります。

なので、尋ねにくい質問ではあると思いますが、転職活動時にある程度は探りを入れておきたいところです。転職エージェントを利用している場合は、エージェントに質問するのも1つでしょう。

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以上、参考になれば幸いです。

トンボ
トンボ

僕は中堅の特許事務所が合いそうだなぁ。

カブト
カブト

規模が同じでも所長の方針や事務所の雰囲気で差はあるけどね。